毒舌とうさぎ




「あなたは知らないうちに彼女できるし
いつも行動する時は誰かいるし
帰る時だっていつも彼女さんと一緒でなんだかその後じゃ気まずいし
あなたの周りにはいつも人がいて
なかなか話しかけるチャンスがなかったから」


栗原の溜めてた言葉は一気に爆発したようだった



「お前よく喋るじゃん」


「まだ足りないけど」


そうかーまあその輪の中に入れって言うつもりもないけど



「そりゃ俺の友達とか周りのやつらはお前か話しかけたらびっくりするだろうな」


「だから話しかけられなかった」




無理もない話か




「仕方ないな。」


まあこの約束を守ったからと言って何かあるかと言ったらそういうわけでもない



だからこそ俺が理不尽なことを言ってることに気づく



そして栗原の次の言葉に俺はお手上げとなってしまう



「約束守ったら…どうするんですか?」


「守ったら…」


ど、どうしよ…




何もしないなんて言ったらそれこそ俺はふざけた理不尽クソ野郎だ



栗原は栗原で頑張ってたはずだ



ならばどうすればいい?



俺に答えを探す権利はないだろう



そう思ったので



「1日だけなんでも言うこと聞く」


「1日だけ…か」



そらそうだ。2日も3日も言うこと聞いてられん



「なんでもいいしいつでもいいよ
もし考えてるなら明日また俺に話しかけてこい」


こうして俺は後ろののんの元へと戻った



俺が振り返る頃には栗原は消えていて



また明日あいつは話しかけてくるのか?という心配を抱きながら俺は家に帰った



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