毒舌とうさぎ




これでバッチリだ


栗原の方を見ると

やはりこちらに背中を向けてしゃがみ込み、耳を塞いで震えている



俺が動くとピクッと体を反応させ立ち上がる



「お、おわった?」



顔を真っ赤にさせて声を震わす栗原



そんな姿を見てなんの罪悪感も湧かない俺は「おう」と一言返事をして手を洗う



「じゃあ行くか」


頭をコクリと下げる栗原



そんな栗原はまだ下を向きながら恥ずかしそうにトイレを出た




そして1時間が経つ



なかなかテキパキとやっていたからか



もうそろそろで終わりそうだ




「よーし、こんだけやればいいだろー」



俺が立ち上がると



ちょうどいいタイミングで校長の姿が見えた



「いやーなかなかたいしたもんだよ
ここまでやればしばらくは私の仕事じゃなくなるだろう」



草むしりって校長の仕事だったのかよ



と思いつつもその校長が手に持っている鍵に俺は目を向けた



「じゃあ解放してもらおうか」


校長は満面の笑みで手錠を外した



「これで自由だな」



こうして罰が終わった












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