毒舌とうさぎ



校長はそそくさとどこかへ消えてしまう




そして俺は職員室にある荷物を取りに栗原と廊下を歩く


あぁ、足が自由になるだけでこんなにも楽になるなんて



俺は自分の足で右左歩ける感動に浸っていた



「いやー本当に自由だなー」



軽い足取りの俺を無視する



「おいこら無視するんじゃねーよ」


栗原の頭をチョップすると


また怯えた顔で一瞬俺を見て下を向く



なんかこんなにビクビクされても困るんだけどな



何が怖いんだ?



俺は率直に疑問に思った



髪の毛も顔を隠すような前髪と肩につくくらいの長さ



夏なのに制服の袖をまくらないところとかいかにも華奢だ





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