毒舌とうさぎ
不気味なだけと言われた栗原は一瞬頭だけをビクッとさせて視線を下に下げたまま歩く
「とにかく!私は蓮のそういうところが嫌い!」
「なんだよ、じゃあ俺が悪いって言いたいのか?」
「悪いとか悪くないとかじゃなくて
悪く見せないように振る舞う感じがやだ」
「お前なー、悪いところも好きになれねーのかよ
俺だってお前の嫌なところいっぱいあるぜ?
でも俺が何も言わないのはそんなところも好きになりたいからなんだよ」
「なんでこういう時ばっかそういうこと言うの?
都合良すぎでしょ」
「そう思うならそう思っとけ
俺に嫌われたいなら俺を嫌いになればいい」
「もういいよ!」
早希は帰り道とは全く違う方向に曲がった
「おーじゃあ俺帰るから」
「大っ嫌い!」
はあーなんでこう女ってめんどくせーんだ?
だいたいなー栗原なんて眼中にねーよってくらい余裕ないもんかね
とはいえ朝栗原と登校してきた時に何も言わなかったこともまあありがたいことなのかもしれない
そう思うと……
うん、後で謝ろう