毒舌とうさぎ
今から2週間くらい前
俺と早希がまだ付き合う前のことだった
「蓮ー!一緒にお弁当食べよー!」
早希が俺に好意を寄せているのは俺にもわかった
だからこそ断らずに早希と一緒に弁当食べる
今日の弁当は母親特製の生姜焼き(昨日の晩飯)と父親特製のレバニラ炒め(昨日の父親の酒のつまみ)というどっちかでいいだろと言いたくなるようなメニューだった
こんなものばかり食べてたらさすがに喉が乾く
俺は鞄に入ってるペットボトルのコーラを取り出して飲んだが
「ぶえー!甘い水になってる!」
「えーまずそうだよーまた買ってきなよ」
炭酸が完全に抜けたいつ買ったかわからないコーラを置き俺は学校内の自販機を探した
まだ入学したてなのでどこに何があるのかを把握出来ていない
一回の体育館の横に行くと自販機が見えた
よし。これで喉に潤いが蘇る!
と思ったが
体育館の扉の前で誰もいない誰も通らないような場所で一人弁当を食べてる一人の女を見かけた
何してんだろ?
女子の制服はリボンの色が学年ごとに違う色になっている
三年生が赤で二年生が青一年生が緑だ
そこに座ってるのは緑のリボンだから
俺の同級生か?
Aから数えてG組まであるクラスの中だとさすがにまだ顔も見たことないやつはいる
しかしもう入学して1週間が経つのにまだ一人でいるのかよ
1週間も経つと大体のグループが決まってくる
俺は田倉とエマと幼馴染ののんと早希と行動している
他のやつらだってどこかしらにグループに入ってるはずだ
しかし1週間の学校生活でこの有様は気の毒だ
俺はその一人の女に話しかけてみることにした