毒舌とうさぎ




「よーう。ここでなにしてんの?」



俺は軽く声をかけると




女は体をビクッと一瞬震わせながら眼光をマックスに開きこちらを見た



「そんなにびっくりしなくてもいいだろ
なんでこんなとこにいんだ?
友達は?」




俺がそう言って彼女に少し近づく


しかし彼女は何も答えずに怯えた顔を俺に見せた




俺はなんだこいつ?と思いながら隣に座る




同じ目線で見たから彼女が持っている物に気がついた




「人参スティック?お前こんなの食ってんの?変わったやつだな」



と俺が言うと彼女は少しだけ嫌な顔をした



まだ彼女は言葉を発しない



「一本食っていい?」



そう言うと人参スティックが入ったカップのようなものを俺に差し伸べた


手に一本取ってみると思ったより人参くさい臭いがした


「マヨネーズとかは?」



このままじゃとてもじゃないが食えない




「そのまま食べるんだよ」



と、彼女は初めて言葉を発した



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