Dream*Voice
父はうたがうまかった。


よく歌を聞かせてくれた。



いつか、父とデュエットしたい。


そう思い、中3の夏、音楽高校に行こうときめたとき、



父はミュージシャンを目指して海外に行ったっきり帰ってこなくなった。




母は父が帰ってこないせいで精神的に追いやれ私を残して自殺。




一人っ子だった私はお母さんの姉、叔母さんに引き取られた。




不自由なくしてくれる叔母さんに感謝してるけど、トラウマなのか、音楽番組を見ようとしない。



もちろん、私も自然に音楽を諦め、叔母さんの期待にこたえようと、看護師を目指していた。



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