Dream*Voice
じゃあ、ただ似ているだけ?
そうだとしたら、凄く似ている。
あんなに歌を聴くのが嫌だったのに、
気づけば、足でリズムをとっていた。
曲が2番にさしかかろうとした時、違和感に気づく。
ん?ずれてる?
私の足と、みんなの手拍子から、ワンテンポ遅れて聞こえる大夢君の声。
みんなも、少し困惑していた。
それに気づいたのか、大夢君は、サッと曲を中止させて、いたずらっ子な笑顔を見せた。
「えへへ、皆を困惑させようとおもって、わざとやっちゃった。」
え、わざと...だったんだ。
「んだよー。リズム感ねぇのかと思ったよー!」
「わりわり、合コンといえば、これでしょ?」
「ちげーよ!」
さっきまで困惑に包まれていたこの部屋は、すっかり笑顔になっていた。