情熱のメロディ
数日後。カイとの練習に城の音楽室に訪れたアリアは、いつものようにバイオリンをケースから取り出した。カイも同じように準備を済ませ、アリアを待っていてくれるが、カバンの中の楽譜が見当たらず、アリアは持っていたすべての楽譜を机の上に置いた。
「どうしたの?」
「あ……えっと、あの、楽譜が見当たらなくて……今日は楽団の練習もあったので、紛れてしまったのかもしれません」
そう言いながら一枚ずつ確認していくが、楽団用の楽譜と音楽祭用の楽譜は別にしてあるし、コンサートホールでは音楽祭用の楽譜の束には触れていないので、紛れ込むはずはない。
疑問に思いながらもすべての楽譜を丁寧にめくっていく。
しかし、やはり楽譜はなく、アリアはおずおずと視線を上げた。
「あ、あの……すみません。家に置いてきてしまったみたいで……」
「そっか。じゃあ、今日はこれを使ってよ。予備の楽譜だし、書き込みをしても構わないから」
「はい。ありがとうございます」
アリアはお礼を言って、新しい楽譜をもらい、譜面台に置いた。
きっと家で練習したときに入れ直すのを忘れたのだろう。注意事項などはほとんど覚えてはいるものの、今までの書き込みなどがないとやりにくいのは自己責任ということだ。
「それじゃ、一回通してみようか」
「はい」
「どうしたの?」
「あ……えっと、あの、楽譜が見当たらなくて……今日は楽団の練習もあったので、紛れてしまったのかもしれません」
そう言いながら一枚ずつ確認していくが、楽団用の楽譜と音楽祭用の楽譜は別にしてあるし、コンサートホールでは音楽祭用の楽譜の束には触れていないので、紛れ込むはずはない。
疑問に思いながらもすべての楽譜を丁寧にめくっていく。
しかし、やはり楽譜はなく、アリアはおずおずと視線を上げた。
「あ、あの……すみません。家に置いてきてしまったみたいで……」
「そっか。じゃあ、今日はこれを使ってよ。予備の楽譜だし、書き込みをしても構わないから」
「はい。ありがとうございます」
アリアはお礼を言って、新しい楽譜をもらい、譜面台に置いた。
きっと家で練習したときに入れ直すのを忘れたのだろう。注意事項などはほとんど覚えてはいるものの、今までの書き込みなどがないとやりにくいのは自己責任ということだ。
「それじゃ、一回通してみようか」
「はい」