彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
互いの唾液と吐息が燃えるように熱く、絡み合う舌が更に興奮を駆り立てた。


「ダメ……だ」


唇を離し、俺は自分に言い聞かせるように呟いた。


唇は薫子の唾液と自分の唾液でべたついている。


本当はこのまま薫子を押し倒してしまいたいと思う。


薫子もきっと拒絶はしないだろう。


人形自体、そういう行為ができるように作られている。


でも……。


俺はなんとか理性を取戻し薫子に部屋着を着せた。


薫子は少しさみしそうな表情を浮かべている。


「ごめん薫子。今のことは忘れてくれ」


俺はそう言い、再び机にむかったのだった。
< 117 / 436 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop