彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
「ただいま」


家に帰ると薫子がすぐに走ってくる。


その表情はとても嬉しそうで、俺はその笑顔に満足する。


俺が帰るたびに笑顔を見せる薫子は、まるで従順なペットを飼っているような気分にもさせた。


薫子は俺にピッタリとくっつき、片時も離れなかった。


ご飯を食べる時も、風呂に入る時も。


風呂に一緒に入ることはさすがにためらわれたが、今ではもう慣れてしまった。


「今日は学校で何してたの?」


薫子との時間が増えるにつれて、薫子の質問も増えて来た。


俺が学校で友達とどんなことをしていたのか、気になるらしい。


今までそんなに話しかけてくる事はなかったから、これも俺にとっては嬉しい出来事だった。
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