彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
こうやって彼女人形はどんどん人間らしくなっていくのかもしれない。
「今日は諒が弁当を忘れて来たんだ」
「諒ってば、抜けてるんだから」
「だろ? しかも財布には10円玉1枚しか入ってなくて、『これじゃ何も買えねぇ! 助けてくれ!』って泣きつかれちゃったんだよ」
「困った人ね。だけど燈里は諒にお金を貸してあげたんでしょう?」
「あぁ。友達だからね」
「やっぱり燈里は優しいのね。大好きよ」
薫子はそう言い、俺に抱き着いてくる。
裸の薫子を抱きしめたときの感覚が蘇る。
暖かくて柔らかな、本物の人間と変わらぬ肌。
俺は慌てて薫子を自分から引き離した。
嬉しい事だったけれど、一線を越えるワケにはいかない。
「今日は諒が弁当を忘れて来たんだ」
「諒ってば、抜けてるんだから」
「だろ? しかも財布には10円玉1枚しか入ってなくて、『これじゃ何も買えねぇ! 助けてくれ!』って泣きつかれちゃったんだよ」
「困った人ね。だけど燈里は諒にお金を貸してあげたんでしょう?」
「あぁ。友達だからね」
「やっぱり燈里は優しいのね。大好きよ」
薫子はそう言い、俺に抱き着いてくる。
裸の薫子を抱きしめたときの感覚が蘇る。
暖かくて柔らかな、本物の人間と変わらぬ肌。
俺は慌てて薫子を自分から引き離した。
嬉しい事だったけれど、一線を越えるワケにはいかない。