彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
「燈里、おい大丈夫か?」


諒に声をかけられて俺はハッと我に帰った。


目の前に腐敗した薫子はいない。


「あぁ……大丈夫。あまりに突飛な話しだったから」


そう言い、笑う。


だけどその笑顔はぎこちないものだと、俺自身がわかっていた。


「ごめんね燈里、朝からこんな話をして。でも、これが本当なら犯罪の可能性だってあるんだよ?」


真剣にそう言ってくる美奈。


たしかに美奈の言う通りだ。


死んだ人間をバラバラにして販売し、お気に入りの人形を作る。


考えただけでも身の毛がよだつことだ。
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