彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
☆☆☆
足早に家に戻ると、やはり薫子は出迎えてくれなかった。
けれど俺の考えを誰かに聞いてほしくて、そんな事は気にもせず自室へ向かう。
「薫子?」
呼びながらドアを開けると、いつも通り部屋の隅で体育座りをしている薫子が目に入った。
「薫子、聞いてくれ。今日すごい噂話しを聞いて来たんだ!」
カバンをベッドへ投げ出して早口に言う。
俺の声に反応して顔を上げる薫子。
その頬には涙の筋がいくつもあり、目には大粒の涙が浮いている。
俺は言葉を切り、「どうした?」と、声のトーンを落として尋ねた。
薫子はパッと立ち上がり、抱きついてくる。
フワッと甘い香りに包まれて、俺は腐敗していく薫子を想像する。
その想像を打ち消すように俺は薫子を抱きしめ返した。
足早に家に戻ると、やはり薫子は出迎えてくれなかった。
けれど俺の考えを誰かに聞いてほしくて、そんな事は気にもせず自室へ向かう。
「薫子?」
呼びながらドアを開けると、いつも通り部屋の隅で体育座りをしている薫子が目に入った。
「薫子、聞いてくれ。今日すごい噂話しを聞いて来たんだ!」
カバンをベッドへ投げ出して早口に言う。
俺の声に反応して顔を上げる薫子。
その頬には涙の筋がいくつもあり、目には大粒の涙が浮いている。
俺は言葉を切り、「どうした?」と、声のトーンを落として尋ねた。
薫子はパッと立ち上がり、抱きついてくる。
フワッと甘い香りに包まれて、俺は腐敗していく薫子を想像する。
その想像を打ち消すように俺は薫子を抱きしめ返した。