彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
「学校が終わってからすぐに帰って来た。本当だ」


感情を殺し、落着いた口調で言う。


すると薫子は静かになった。


だけどまだドアの前にいる様子がうかがえる。


「なぁ、薫子。信じてくれ」


更に下手に出る。


すると薫子は「わかった」と、小さく返事をした。


続けてカチャリとカギが開く音。


その音に俺はホッと胸をなで下ろす。


と、同時に表情を硬くした。


ここで甘い顔をしていては薫子の思うつぼだ。


しっかり言い聞かせなきゃいけない。


そう思い、ドアを開けた。
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