彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
ゆっくりゆっくり長い道のりを歩いて帰る。


学校を出た時はまだ高い位置にあった太陽も、今は赤く光っている。


でも大丈夫だ。


日が暮れるまでには帰れるさ。


こうして他愛のない会話をしながら歩いていると、付き合い始めた頃を思い出す。


結音と出会ったのは中学の時。


それから少しずつ仲良くなって距離が近くなって。


同じ高校へ進学することになった。


その頃はまだ結音を恋愛対象としては見ていなかった。


ただ、俺と結音、諒と美奈の4人で遊んでいる事が楽しかった。


全員同じ松橋高校に受かり、また楽しくつるんでいた。


俺が結音を初めて好きだと感じたのは高校1年の1学期だった。
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