彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
そんな気持ちでここまで来た。


「で……も……証拠は……?」


俺はなんとか言葉を絞り出していた。


グラグラと地面が揺れているように見える。


今にも倒れてしまいそうだ。


両足がしっかり地面を踏ん張っている感覚がない。


「証拠ならある」


諒が言い、美奈にかかっている布団を胸の上辺りまでめくった。


薄緑色の病院着を着せられている。


諒はそれに手を伸ばした。


「やめろよ!」


咄嗟に諒を止める。


しかし諒はチラリと俺を見ただけで、その手は止めなかった。
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