彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
「そうなんだ。ごめんね」


俺が自分のために動いてくれていたというのが嬉しいのか、薫子は素直に謝ってきた。


こんなふうに美奈の事も素直に認めればいいが、そんな事は決してしないだろう。


俺たちは2階へと上がり、薫子を部屋へ入れた。


俺はそのままドアを閉めてベランダに向かう。


前のように閉じ込められないよう、最新の注意を払って洗濯物を取り込んでいく。


俺がリビングで洗濯物をたとみ、風呂を洗っている間薫子は静かだった。


2階から物音もしない。


それでも機嫌がいいのならほっておけばいいと思い、俺は家族兼用で使っているデスクトップパソコンを立ち上げた。


古いパソコンはジリジリと時間をかけて立ち上がる。


その間、冷蔵庫から缶ジュースを取り出して口に運ぶ。


今日はあちこち駆け回り、不安に駆られていたためやけに喉が渇いている。


缶ジュースをすべて飲み終えた頃、ようやくインターネットに接続できた。
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