彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
俺は自分の体でパソコン画面を隠すように立った。


「別に、なんでもない」


「インターネット? 調べもの?」


聞きながら、薫子はゆっくりとこちらへ近づいてくる。


俺は指先で電源ボタンを押した。


ジッと音がして画面が暗転する。


「まぁね。もう終わったけど」


そう言い、スッと体を横に避ける。


薫子の前には真っ暗なパソコン画面。


「ふぅん。そうなんだ」


途端に興味を失ったように視線を外し、リビングの椅子に座る。


俺はホッと息を吐き出したのだった。
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