彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
他に洗い物がないかと周囲を見回してみるけれど、他の物はすべて洗い終えていて何も残ってはいなかった。


俺は軽く息を吐き出してリビングを出た。


暗い廊下を電球の明かりが照らし出す。


それは見慣れたオレンジ色の光だったけれど、今の俺には温かみなど感じられなかった。


重い足取りで自分の部屋の前まで来て立ち止まる。


ドアの前で何度か深呼吸をしてみた。


少しは落ち着くかと思ったけれど、結果は何も変わらなかった。


しかたがない。


ここでモジモジしていては決心がにぶるだけだ。


俺は勢いをつけて自分の部屋のドアを開けた。


部屋の中は真っ暗で、俺は電気をつけた。
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