彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
俺は美奈の行動の1つ1つを思い出していた。


後で使おうと思って買っていたシャープペンシルをあげた時。


美奈はそれを抱きしめるようにして嬉しがっていた。


なにも知らない俺はシャープペンシル1つでそんなに嬉しいものなんだろうかと、首をかしげていた。


俺が薫子を見せた時は不安で一杯だったのだろう、あまり見せない怒った顔を見せていた。


人形についても一番よく調べてくれたのは美奈だった。


諒が薫子を壊そうとした時も、美奈は薫子の感情が制御できればそれでいいんじゃないかと言ってくれた。


なんで、今まで気が付かなかったんだろう。


美奈の事をしっかり見ていれば気づけたハズだ。


それなのに俺は……。


「燈里」


「え?」


美奈が俺の腕を引っ張る。
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