彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
「あたし、燈里とお話したいな」


そう言い、ニコッと笑う。


俺は体を起こし、ベッドの端に腰をかけた。


「何を話ししたい?」


「えっとね。この前2人で遊園地に行った時、とっても楽しかったよね」


「遊園地?」


「そう! 2人で行って観覧車に乗ったの」


「あぁ……そうだな」


薫子の話に俺は少しだけ表情を硬くした。


勝手に作られている思い出話だ。


結音との思い出とは全く違うそれに、どんどん気持ちが沈んで行くのを感じる。
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