彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
☆☆☆
夜の院内は静かだった。
時々緊急外来者の話声が聞こえてくる程度で、大した物音はしない。
俺は誰かと鉢合わせをすることを少し望んでいた。
誰かと会えば俺の腕から流れている血に気が付くだろう。
そうすれば医者や看護師たちに連絡が行き、結音を殺すことは失敗に終わる。
けれど、こう言う時に限って院内で誰かに出くわすことはなかった。
いつもは慌ただしくしている看護師たちの姿も、今は見かけない。
あまりにもスムーズに結音の眠っている病室までついてしまい、俺はギリギリと奥歯を噛みしめた。
くそっくそっ!!
心の中で悔しさを爆発させる。
こうなったのは誰のせいでもない、自分のせいだ。
夜の院内は静かだった。
時々緊急外来者の話声が聞こえてくる程度で、大した物音はしない。
俺は誰かと鉢合わせをすることを少し望んでいた。
誰かと会えば俺の腕から流れている血に気が付くだろう。
そうすれば医者や看護師たちに連絡が行き、結音を殺すことは失敗に終わる。
けれど、こう言う時に限って院内で誰かに出くわすことはなかった。
いつもは慌ただしくしている看護師たちの姿も、今は見かけない。
あまりにもスムーズに結音の眠っている病室までついてしまい、俺はギリギリと奥歯を噛みしめた。
くそっくそっ!!
心の中で悔しさを爆発させる。
こうなったのは誰のせいでもない、自分のせいだ。