彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
俺は何度も何度も入力する言葉を変えて検索した。


けれど結果はどれも同じ。


ネット上から人形に関するものがすべて消されているのだ。


「なんでだよ……」


力なく、その場に座り込む。


少しだけ見えた希望の光がもろくも消えて行くのを感じる。


「ネットの情報、消えちゃったんだね」


そんな声がして、顔をあげる。


薫子がリビングの入り口に立っていた。


いつからそこにいるのかわからないが、全部見られていた可能性もある。


俺はゴクリと唾を飲み込んだ。


「人形の悪い噂だけを消すのに手間がっかるから、すべての情報を消しちゃったんだね」
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