彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
自殺する。


そうか、確かにその可能性は高い。


さっきだって自分の腕に包丁を突き刺す事で、殺害衝動を抑えていた。


「自殺することになっても仕方がないとは思っているけれど、山下陽子と薫子が丁度良くバランスの取れた状態になれば、


人も殺さず自殺もせずに済むと思わないか?」


2人を天秤にかけてどちらにも偏らない状態を作る。


そうすれば、すべてうまくいくハズだった。


しかし、その考えに諒は否定的だった。


「そんな事ができるとは思わないな」


冷たくそう言い、コーヒーを飲む。


苦味が強かったのか、角砂糖を2つ入れた。


「そうかな。できると思ったんだけれど」


「どうやってそんな事をするんだよ」
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