彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
☆☆☆
それから俺は結音の顔を少しだけ覗いて病院を後にした。
気持ちが固まり、歩調がつい速くなっていく。
でも、計画がうまくいく保証はどこにもない。
もし山下陽子が姿を見せず、薫子が攻撃してきたら?
その時は2人とも命の危険にさらされるだろう。
狩りに殺されたとしても、それは当然のように通り魔事件として処理され、迷宮入りになる。
どうにか、それだけは避けたかった。
死ぬにしても意味のある死に方をしたかった。
俺は家に戻るとすぐに自室へと入った。
部屋の隅には不気味な姿に成り果てた薫子が座っている。
暗い雰囲気をまとったそれは見るのも耐えられない姿で、俺はすぐに視線をそらした。
薫子はジッと俺を見つめたままでなにも言わない。
何もしてこない。
危害が加えられないのは嬉しいけれど、何を考えているのかわからないので気味悪くも感じた。
俺はそのまま何も言わず、両親のいるリビングへと下りたのだった。
それから俺は結音の顔を少しだけ覗いて病院を後にした。
気持ちが固まり、歩調がつい速くなっていく。
でも、計画がうまくいく保証はどこにもない。
もし山下陽子が姿を見せず、薫子が攻撃してきたら?
その時は2人とも命の危険にさらされるだろう。
狩りに殺されたとしても、それは当然のように通り魔事件として処理され、迷宮入りになる。
どうにか、それだけは避けたかった。
死ぬにしても意味のある死に方をしたかった。
俺は家に戻るとすぐに自室へと入った。
部屋の隅には不気味な姿に成り果てた薫子が座っている。
暗い雰囲気をまとったそれは見るのも耐えられない姿で、俺はすぐに視線をそらした。
薫子はジッと俺を見つめたままでなにも言わない。
何もしてこない。
危害が加えられないのは嬉しいけれど、何を考えているのかわからないので気味悪くも感じた。
俺はそのまま何も言わず、両親のいるリビングへと下りたのだった。