彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
あの明かりは諒の携帯電話だ。


目をこらしてよく見れば、諒が中腰になってこちらの様子を伺っていることも見えた。


でも、普通に気が付くような大きな明かりではない。


俺は薫子を連れて公園の中央あたりまでやってきた。


ミサという女の子が、公園内のどこで殺されたのかはわからない。


だけど、中央にいれば公園全体がよく見渡せた。


「ここ、あたし嫌い」


薫子が公園内をみまわして顔をしかめる。


「どうして?」


「どうしても」


「理由を教えてくれないか」


「理由なんてない!」


薫子の言葉が荒くなっていく。
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