彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
そこにいたのは。


俺が刺した相手は……。


「諒……」


諒の腹部に俺の包丁が突き刺さっている。


諒は目を見開き、口から血を流している。


うそだろ……。


諒の後ろで薫子がクスクスと笑った。


「身代わり人形。なんてね」


薫子が掴んでいた諒の服からパッと手を離すと、諒の体はそのまま地面へと倒れた。


薫子が諒を盾にしたのだ。


「そんなっ……」


俺は地面に膝をつく。


声はかすれて出てこない。
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