彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
俺は一旦机に鞄を置き、両手をギュっと握りしめた。


大丈夫。


俺は何も悪いことはしていない。


そう考えてからハッとした。


……罪悪感……。


俺の中に微かに引っ掛かりを感じ、手の震えをして現れていたものの名称がわかった。


罪悪感だ。


俺は自分に言い訳をしながらあのショップに行き、そして作ったんだ。


『彼女人形』を……。


結音という彼女がいながら、俺は人形に手を出した。


そんな行動に罪悪感を感じているのだ。


「燈里! カラオケ行こうぜ!」


鞄を肩にかけて諒が誘ってくる。


俺は手の震えを悟られないよう、自然な感じで鞄を持った。
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