彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
薫子が着替えている間に俺は顔を洗い、少し伸びて来た髭をそった。


自室に戻ると少し恥ずかしげにうつむく薫子が立っていた。


「おぉ、可愛い」


俺は素直にそう言い、頭を撫でる。


「ありがとう」


頬を染めてはにかんだ笑みを浮かべる薫子。


その表情にドキッとしてしまう。


結音も、俺が褒めたときにはよくそんな笑顔を浮かべていた。


嬉しいけれど照れくさい。


そんな顔を。


「お……俺も着替えるから、リビングで待ってて」


胸のドキドキを悟られないようにそう言い、俺は薫子を部屋の外へと出したのだった。
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