Black Word
「着いたよ、おりて」
「はい........」
どこだろう。倉庫?みたいなところに連れて来られた。
すごい大きい。
お兄さんが黒い鉄の扉を開けると、中から色んな人が挨拶をしてきた。
このお兄さん、偉い人なのだろうか?
「キイさん、この人は誰っすか?」
敬語?やっぱりこのお兄さん、偉い人?私なんでついてきたんだろう。
今更ながらに後悔する。
「........怪我人だ」
ん?誰が?
大きい広間を通り抜け、二階へと続く階段を登っている。
はぁ、逃げ出したい。でも、このお兄さんの目がね。"逃げるなよ”って目をしてるんだもん。殺されたくないし、黙ってついて行くしか........
とか思っているうちに、お兄さんが大きな黒い扉を開けた。