夏の雪

ピンポーン


玄関のインターホンの音で目を覚ました。


眠りを邪魔された私はイライラしながら


玄関のドアを開ける


「ゆきのー!ほーら学校行くよー!」


満面の笑みのしゅんちゃんには敵わなくって


あっさり許してしまう


1年生の頃からしゅんちゃんは


毎朝欠かさず迎えに来てくれる


「早くしなきゃ遅刻するよ」


「着替えてくるからちょっと待ってて」


ベッドルームでタバコと香水の匂いの混じった


制服に着替える

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