夏の雪

出ないで

なんて思いながらも

声が聴きたいという気持ちも

あったのかもしれない。


何時間にも感じた呼び出し音が

留守番電話へと変わった





「赤ちゃん・・できた」




ただそれだけ言って私は電話を切った。

彼の電話番号を消去した。
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