白雪姫のしんちゃん

文化祭

「今年の文化祭では、白雪姫の劇をすることになりました。」

一陽の大きな声が響く教室で俺は、脇役か裏方だろうと思っていたから、空をぼんやり眺めていた。

「白雪姫の多数決をした結果、シンちゃんになりました。」

あぁ、俺なんかの役になっちまった。
慎一郎は寝ぼけた顔で黒板を見た。


「………って!はぁ?俺が白雪姫ぇ!!!!!!!!」

グラウンドまで届きそうな声だった。

「多数決だし、シンちゃん可愛いし、……おもしろそうだし」

この時、俺は一陽が悪魔に見えた。

「大丈夫。あたしが、姫らしく鍛えてあげる」

元々、女子らしくないあいつにできるのかよ。

多分、クラスの全員がそう思ったことだろう。




あ゙〜〜〜誰か助けてぇ
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