不良な君は私を守る

「俺も…す…、ぁ…」

突然俺の頭の奥から女の声が聞こえてきた。
その声を聞く度に俺の胸が締め付けられるような感覚におそわれた。
こんなにしつこく俺の頭から離れようとしない記憶。

こんなの消してやりたい、

《龍?大丈夫か?》

とんとんっと海欄は俺の肩をたたいてきた。
「あ、あぁ…大丈夫」

〖龍どうしたの?最近おかしいよ?〗

「きのせいだろ…俺は大丈夫だから」

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