君と描いた日常-負け組女子高生
「すごーい、目が腫れぼったくない。」


それだけじゃない。チークのせいか、顔が明るく見える。


「それからあんた、眉毛整えなよ。」


「えっ、うん。」


私は初めて化粧というものを施された自分というものをしばらく鏡で眺めていたかったが、さすがにそれは気がひけるのでやめておいた。


「でもさ、いきなりあたしが化粧とかしだしたらみんな騒がない?あたしそれは嫌なんだけど。」


「そりゃいきなりフルメイクで来たらみんな焦るだろうよ。徐々にでいいんだよ。初めは眉毛整えるだけ。そっからだんだんビューラ−とかして、最終的にラインとかかな」


悠紀は笑った。


なるほどそれならいいかも、と私は頷いた。
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