君と描いた日常-負け組女子高生
「悠紀ん家ってマンションなのに広いよね。」


「そう?他の階の部屋の方がでかいよ。」


悠紀はそう言って顎で天井をしゃくった。


「悠紀の御両親て、あんまり家にいないんだね。共働き?」


私の発言に悠紀は一瞬宙を眺めると、簡潔に答えた。


「そんな感じかな。」


この話題は、悠紀があまり触れられたくない部分だと気付いたのはもう少し後だった。
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