君と描いた日常-負け組女子高生
あれから何度か、あの頃の悠紀の気持ちを理解しようと手首に剃刀をあててみた。

だけど、それをひく勇気はでなかった。

今考えてみれば悠紀が天国からそれを止めてくれたのかもしれない。


いや、自ら命を絶った奴が天国になんかいけないかな。

悠紀は私の足の下、地面の奥深くの世界にいるのかな。

悠紀のお墓の前に立っても、そこに悠紀がいる気はしなかった。

だから、私は時々、おにぎり二つと緑茶を買って、悠紀と過ごした学校に行く。あの二人で色んな事を話した木に座ってから、そこであの頃と同じ様におにぎりを食べるんだ。

そこには悠紀がいつも座ってる気がするから。

ねえ悠紀。聞こえてる?

私は今、強く生きてるよ。
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