君と描いた日常-負け組女子高生
私の顔を作りあげているこのパーツ達は、両親の悪い部分だけを見事に受け継いでくれた。


皮肉な事に私の妹は、
上手い事それ以外の父母自慢のパーツを受け継ぎ、
小さな口につんとした鼻、切れ長の目を持った近所でも評判の美少女だった。


そんな妹と比べられ、哀れむような目を向けられながら育った私は結果コンプレックスの塊になってしまった。


「麗華、早くしなさい。律子が準備できないでしょ」


扉の向こうから母の甲高い声が聞こえた。

「ごめんごめん。ちょっと待って。」

私はその呼びかけにかぶせるように鏡に向かって声を張り上げた。
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