君と描いた日常-負け組女子高生
そして、重い足取りで教室に戻るとマリエの机は綺麗になっていた。


教室に入った私に北森優子と彼女の数人の友達が駆け寄ってきた。


「マリエ、帰っちゃったの?エリ達ちょっと…ひどいよね…」


優子は心底悲しげに眉をひそめた。


机を片付けたのは優子達だろう。


ひどいと思うならなんですぐエリ達に言わなかったんだろう。


ずっと教室にいた彼女達ならすぐエリ達の行いに気付いたハズだ。


結局自分の印象を維持したいだけじゃないか。


優子の偽善者演技を軽くあしらって私は自分の席に戻った。


それからマリエが学校に来る事はなかった。

そのまま夏休みに突入して、夏休みがあけた頃には教室に彼女の机はなかった。
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