君と描いた日常-負け組女子高生

出会い

二学期からまた、平穏な日々が始まった。

イジメられる訳でもなく、みんなと仲良くする訳でもなく、平穏に。


ただひとつ違うのは、マリエがいない事だけだった。


それから、いい場所を見つけた。


マリエが最後に学校に来た時に向かった中庭だ。


中庭の奥に、青々とした葉をたくさんつけた大きな木があり、その陰がちょうど校舎から死角になっている。


そこは退屈な昼休みを過ごす絶好の隠れ家になった。


夏休みが明けてからというもの、私は毎日の昼休みをそこで過ごした。


その私だけの「隠れ家」が、私と悠紀を繋げる運命の場所になった。
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