君と描いた日常-負け組女子高生
「おまたせ律ちゃん。はい交代。」


私が扉を開けると怪訝そうに壁にもたれた律子は髪をかきあげた。


「お姉ちゃんとろい。化粧もしないクセに何時間かけてんの?」


律子は苛立ちをこめて勢いよく扉を閉めた。


「低血圧だなあ律子は。」


父は眼球だけこちらに動かしてぽつりと言うと、再び目を新聞に戻しずずっとコーヒーをすすった。
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