君と描いた日常-負け組女子高生
6限の授業が終わり、悠紀の突然の提案で私は彼女の住むマンションに招かれていた。


「あゆみ、学校やめて本格的に芸能活動始めるんだって。」


パキッ、というポッキーの砕ける音と共に悠紀はなにげなく言った。


「…うっそー!ほんとに?!」


ここ3年ぶりぐらいの驚きだった。


こんなに驚いたのは3年前クラスメイトが妊娠した、という時以来だった。


あるいはそれ以上の驚きだった。


「だからここ最近学校来てなかったんだよ、あゆみ」


悠紀は私が買ってきたポッキーを遠慮なくぽりぽり食べている。


「そっかー。あんな美人世間がほっとく訳ないもんね。」


私も負けじとポッキーを三本くわえた。



大きなものはベッドと机しかない殺風景な部屋で、私と悠紀はコンビニで買ってきたお菓子を広げていた。
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