魔女が住む図書館
「魔女が住む図書館?」
「うんっ、ほら!あそこ!あの森の中に
赤い屋根の建物見える?」
興奮気味に私の肩をバシバシと叩くのは
幼馴染の“広瀬 秋花”(ひろせ しゅうか)
「あぁ、この街の図書館ね…」
森に目を向け、読んでいた小説に視線を戻しながら秋花の話に耳を向ける私に。
「実は、あそこに魔女が住んでるの!」
「は?」
魔女?
「そんなのいるわけないでしょ…」
呆れながら秋花の方を向くとキラキラと顔を輝かせながら私を見ていた。
あ、一緒に行こうって言いそう…。
「春乃、一緒に行こうよ!」
ほらね。
やっぱり。