Happy&Honey Days <REN>
チーンッ━


エレベーターが1階についた。


「蓮、じゃあね!」


瑞葉は俺にそう言い、通りに出て歩きだした。


なにそれ!


同じ学校行くのに!


いやみか…?


俺は急いで瑞葉の隣を歩きはじめた。


「蓮?なんであたしの隣にいんの?」


やっぱり…いやみか?


そこまで俺って嫌われてんの…?


「なにが、じゃあね!だよ。いやみか?俺も桜高だっつーの。」


俺がそう言うと瑞葉の表情が変わった。


「えーっ!?また一緒の学校なの!?」


えぇ!?


俺は驚きを隠せなかった。


「…いやみじゃなくて…マジで言ってんの?」


瑞葉がうなずく。


「俺、七海くんと郁ちゃんに桜高合格したって報告したぞ?」


七海くんと郁ちゃんは瑞葉の両親のこと。


だから知ってると思ってたんだけど…。


「え?聞いてなかった?」


瑞葉はなにも言わない。


その様子じゃ聞いてなかったみたいだな…。


「俺には報告きたぞ?瑞葉が桜高受けるってことも合格したってことも。」


俺はそう言った瞬間、あることに気がついた。


「…ぷっ!」


思わず笑ってしまう。


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