Happy&Honey Days <REN>
チーンッ━


エレベーターが8階に着いた音が、俺を正気に戻した。


俺…何言ってんだろ…。


エレベーターをそそくさに出て俺は言った。


「変なこと聞いてごめんな…!忘れてくれ!」


本当に…忘れてほしかった。


俺は自分の家に向かって早歩きする。


しかし、俺のその足を止めてしまうほどの光景が目に映った。


綺麗…


その一言が無意識に出そうだった。


空一面に広がる星…


明日は間違いなく晴れる


そう言いたげな空だ。


「瑞葉…」


「…ん?」


「明日…晴れだな。」


この綺麗な空を…好きな人…瑞葉と…


一緒に観れたことがすごく幸せだって心の底から感じた。


「…宮本には気をつけろよ。」


俺は静かに言った。


嫌かもしれないけど…迷惑かもしれないけど…


心配させてくれよな…?


「じゃあな!献立考えとけよ!」


ガチャ━


俺は自分の家に入った。


今ごろ…思ってんのかな…?


『ヒロはいい人だよ!』とかさ…。


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