Happy&Honey Days <REN>
俺の言葉にまた無視かよ…。


そう思いながらも教室の中を見ると、来ていた人が一斉にこっちを見た。


え?


これから入ってくる人、全員にそれやるわけ?


「あの人かっこよくない?」


「もしかしてあの2人付き合ってるのかな?」


そんなひそひそ話が聞こえる。


も…もしかして俺らのこと言ってんの!?


ふと瑞葉の視線を感じた。


「ははっ!俺たち付き合ってるように見えるみたいだぜ?」


俺は笑いながらこそっと言った。


「あんたがあたしについてくるからでしょ!」


負けじと言ってくる瑞葉。


そう言われると…反論できないな…。


「はいはい。とりあえず座席表見に行こうぜ!」


話題を変え、俺たちは座席表を見て、それぞれ席に座った。


席は名簿順だから『い』の俺と『も』の瑞葉はほぼ対角。


瑞葉、俺と離れた席でうれしいんだろうなぁ~。


ガラッ━


誰かが入ってきた。


みんなはたぶん俺たちが入ってきた時のように見るんだろうけど、俺はあえて見なかった。


どうせ知らない人だろうし。


教室は結構人がいて、今日が入学式なのにざわついている。


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