片想い連鎖
あー、外の風は気持ちいい…


そしてなんだろうこの気分。


今までにない感覚…


お酒なんて産まれてこのかた飲んだことなんてなかったからかな。



「おい、ブス。大丈夫かよ」



誰が声をかけてきた。



「あっ、吉田くんではないですか!」


「…完全に酔っぱらいだな」


「えへへへ〜」


「お前、こういうとこもう来るなよ」


「えー?」


「あと、他の男に言い寄られて赤い顔してんじゃねーよ」


「えーー?なにー?」



吉田くんは私のその返事に対して深く嘆息した。



「お前ほんとムカつく」



そう言いながら、私の右頬を触ってくる吉田くん。



「えっ、吉田くん??」


「…………」



夜風に晒される。


それなのに触られた右頬は熱を帯びていた。



なんだろう。この気持ちは…



「吉田くん……」








「…気持ち悪くて吐きそう」




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