片想い連鎖
「……やだね」


そう意地悪な笑みを浮かべながら、恋人繋ぎに手を変えてくる吉田くん。


「ちょっ、ちょっとどういうつもりなの!?」


「何って…


……


……



嫌がらせ?」



…呆気に取られて返す言葉もないとはこのことだ。



そのまま少し歩くととあるところに辿り着いた。


映画館だ。



「入るぞ」


「えっちょっちょっと」



私の意思に関係なく進んでいく足。


でも私今ちょうど見たい映画があったんだよね!


今とても流行っている洋画のラブストーリー。



「何見る気なの?私見たいやつがあるんだけど」


「奇遇だな。俺も見たいやつがあるんだよ」



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