片想い連鎖
私はびっくりしてドアを閉め、咄嗟に鍵を閉めてしまった。


「渡辺、おい逃げんなよ」


「にっ逃げてなんてないよ！


何？また私をからかいに来たの？


そんなに私をからかって楽しい？」


「違う！そーじゃねぇよ！」


「だってアンタっていっつもそうじゃん！


キスしてきたのに嫌いって言ったり」



「だから、俺の話聞けよ！！！」


ドンッ


吉田くんはドアを叩いたらしい。


私はその音と衝動にびっくりして、少し冷静さを取り戻した。


「お願いだから…きいて。


俺、渡辺のことが好きだよ。


別に嫌がらせとかからかってるとかじゃないから」


……ドア越しの告白だけれども、声のトーンから吉田くんの真剣さが伝わってきた。


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